21アルテグラ、21ナスキー、22サハラ、22ミラベル 考察

2018年のダイワLT化以降、低価格帯のリールはダイワのものがよく目立っていたと思います。
フリームスやレガリス、レブロス等ですね。
しかし21年から立て続けにシマノの低価格帯リールがモデルチェンジしており、ギアの材質で優るシマノに注目が集まっています。
今回の記事ではシマノ低価格帯リールの4機種を紹介・比較します。


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目次

21アルテグラについて

価格

定価が\16,800~\21,100で、実売価格はここからもう少し下がります。1万円台半ばから1万円台後半といったところ。

技術特性

1万円半ば程のリールでありながら、技術特性に関してはミドルクラスとほぼ同じです。

  • HAGANEギア
  • マイクロモジュールギアII
  • X-SHIP
  • サイレントドライブ
  • Xプロテクト
  • Gフリーボディ
  • AR-Cスプール
  • ロングストロークスプール
  • CI4+ボディ
  • SA-RB
  • ワンピースベール

スペック

以下、シマノ公式から抜粋。ベアリング数(BB/ローラー)は全て5/1です。

スクロールできます
品番ギア比最大
ドラグ(kg)
自重
(g)
PE
(号-m)
巻上長
(cm)
10005.131800.8-240,1-19064
C2000S5.131850.6-150,0.8-110,1-8069
C2000SHG6.131850.6-150,0.8-110,1-8082
25005.392251-320,1.2-270,1.5-22078
2500SHG642200.6-200,0.8-150,1-12089
C30005.392251-400,1.5-270,2-20078
C3000HG692251-400,1.5-270,2-20089
C3000XG6.492251-400,1.5-270,2-20094
40005.3112701-490,1.5-320,2-24087
4000XG6.2112701-490,1.5-320,2-240101
C5000XG6.2112851.5-400,2-300,3-200101
シマノ公式から抜粋

自重はかなり軽く、一つ上のリールである19ストラディックよりも5g~10g軽いです。
その分剛性は19ストラディックに分がありますが、数千円の価格差がある事を考えればしょうがないですね。
剛性が必要ならば21スフェロスSWや20ストラディックSWがありますし、19ストラディックは過去のリールになりつつあります。

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派生機種について ※22/7/31追記

派生機種として、22セフィアBB(エギング特化モデル)と22ソアレBB(アジング・ライトゲーム特化)があります。
21アルテグラのC3000をエギング用途で購入するつもりなら、22セフィアBBを買った方が良いです。
22セフィアBBはエギングに最適なC3000番台で4機種(C3000S、C3000SHG、C3000SDH、C3000SDHHG)あり、自身にマッチする仕様のものを選択できます。
22ソアレBBについても、アジング・ライトゲーム用途で同様の事が言えます。
22ソアレBBのラインナップは500SPG、C2000SSPG、C2000SSHGの3機種です。

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22ミラベルについて 22/7/31追記

価格

定価\14,400~\18,000、実売価格\11,000~\14,000程です。値段は21アルテグラよりやや落ちる程度。

技術特性

アルテグラと数千円しか変わりませんが、技術特性にはかなりの差があります。

  • CI4+ボディ
  • MGL
  • HAGANEギア
  • X-SHIP
  • サイレントドライブ
  • コアプロテクト
  • Gフリーボディ
  • AR-Cスプール

ただしエントリークラスのリールでは唯一のクイックレスポンスシリーズです。
CI4+ボディにMGLローターというのはかなり尖った特性ですね。
そのため、ストップアンドゴーを繰り返すような巻きの釣りでは、初心者に重宝するのではないかと思います。
サーフでのおすすめは4000XGもしくはC5000XGですね。

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スペック

ベアリング数(BB/ローラー)は全て5/1。
21アルテグラと比べるとそこまで自重差はありません。
このリールを選ぶ基準は、MGLが必要か否かで考えると良いです。
現状、巻きの釣り以外では21アルテグラが圧倒的にお勧め。

スクロールできます
品番ギア比最大
ドラグ(kg)
自重
(g)
PE
(号-m)
巻上長
(cm)
1000521750.8-240,1-19066
C2000S521800.6-150,0.8-110,1-8066
C2000SHG621800.6-150,0.8-110,1-8079
250053.52051-320,1.2-270,1.5-22073
2500S52.52050.6-200,0.8-150,1-12073
2500SHG6.22.52050.6-200,0.8-150,1-12091
C300053.52051-400,1.5-270,2-20073
C3000HG6.23.52051-400,1.5-270,2-20091
40004.762451-490,1.5-320,2-24075
4000XG6.262451-490,1.5-320,2-24099
C5000XG6.262701.5-400,2-300,3-200105

21ナスキーについて

価格

定価\10,700~\14,400、実売価格\8,000~\11,000程です。値段は21アルテグラよりもかなり落ちます。

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技術特性

アルテグラと価格差がある分、技術特性にも差があるって感じですね。

  • HAGANEギア
  • X-SHIP
  • サイレントドライブ
  • コアプロテクト
  • Gフリーボディ
  • AR-Cスプール

ただしナスキーの前モデルが供回りハンドルだったのに対し、21ナスキーはねじ込み式ハンドルになりました。
これに対しダイワのライバル機(18レガリス)は供回りハンドルです。
ただし高確率でレガリスの後継機もねじ込み化すると思われます。
なんせ、数年前のダイワ海外モデルであるエクセラーLTが似たようなスペックでねじ込み式ハンドルでしたからね。

スペック

500番のみベアリング数が4/1で、他は5/1です。
21アルテグラと比べると自重はわりと重め。ここも、価格差によるパーツグレードの差でしょうね。

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スクロールできます
品番ギア比最大
ドラグ(kg)
自重
(g)
PE
(号-m)
巻上長
(cm)
5005.631700.6-185,0.8-140,1-11069
1000532050.8-240,1-19066
C2000S532100.6-150,0.8-110,1-8066
C2000SHG632100.6-150,0.8-110,1-8079
2500592401-320,1.2-270,1.5-22073
2500SHG6.242400.6-200,0.8-150,1-12091
2500HG6.292401-320,1.2-270,1.5-22091
C3000592401-400,1.5-270,2-20073
C3000DH592701-400,1.5-270,2-20073
C3000HG6.292401-400,1.5-270,2-20091
40004.7112851-490,1.5-320,2-24075
4000XG6.2112851-490,1.5-320,2-24099
C5000XG6.2113051.5-400,2-300,3-200105

22サハラについて

価格

定価は\8,700~\10,500、実売価格は\7,000付近~といったところでしょうか。

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技術特性

技術特性は21ナスキーからコアプロテクトを抜かれた感じです。以下、シマノから抜粋。

  • HAGANEギア
  • X-SHIP
  • サイレントドライブ
  • Gフリーボディ
  • AR-Cスプール

しれっと22サハラもねじ込み式ハンドルだったりします。
この価格帯でねじ込み式ハンドルなのは大きな売りポイントですね。
ボディ剛性は低いですが、HAGANEギア(超々ジュラルミン)搭載なのも他メーカとの差別化ポイント。

スペック

以下、シマノから抜粋。ベアリング数は500番のみ3/1で、他は4/1です。

スクロールできます
品番ギア比最大
ドラグ(kg)
自重
(g)
PE
(号-m)
巻上長
(cm)
5005.631700.6-185,0.8-140,1-11069
1000532050.8-240,1-19066
C2000S532100.6-150,0.8-110,1-8066
C2000SHG632100.6-150,0.8-110,1-8079
2500592401-320,1.2-270,1.5-22073
2500SHG6.242400.6-200,0.8-150,1-12091
C3000592401-400,1.5-270,2-20073
C3000DH592651-400,1.5-270,2-20073
C3000HG6.292401-400,1.5-270,2-20091
40004.7112801-490,1.5-320,2-24075
4000XG6.2112801-490,1.5-320,2-24099
C5000XG6.2113051.5-400,2-300,3-200105

番手のラインナップは21ナスキーとほぼ同じです。
21ナスキーにある2500HGが、22サハラでは無いぐらい。
重量差もほぼ無しです。
スペック面の差はベアリング数ぐらいで、全体的に見ればほとんど同じと言って過言ではありません。

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比較

技術特性・価格比較

 技術特性と定価についての比較表です。定価はシマノ公式に記載されている額なので、実売価格はそこから2~3割下ぐらいかと思います。21アルテグラを基準に〇、△、×で表しています。

スクロールできます
特性21アルテグラ22ミラベル21ナスキー22サハラ
HAGANEギア
マイクロモジュールギアII×××
X-SHIP
CI4+××
MGL×××
サイレントドライブ
Xプロテクト
△はコアプロテクト
×
Gフリーボディ
AR-Cスプール
ロングストロークスプール×××
SA-RB×××
ワンピースベール×××
定価\16,800
~21,100
\14,400
~18,000
\10,700
~14,400
\8,700
~10,500
技術特性・定価 比較表

こうして見ると、21アルテグラとそれ以外で技術特性の差がかなり大きいです。
マイクロモジュールギアIIによる巻き心地の差、ボディ素材の違いによる剛性の差、防水機構の違いによる防水能力の差、パーツ素材の違いによる防錆能力の差、ワンピースベールか否かによるトラブルレス性の差、ロングストロークスプールか否かによるキャスト性能の差…実売価格の差がおそらく7,8千円ぐらいになると思います。
これらの性能差と価格差を天秤にかける事になります。
21ナスキーと22サハラの差であるコアプロテクトについては、無いよりはある方がマシぐらいですね。価格差が小さい分、差も小さいです。

ラインナップ比較

ラインナップにも違いがあり、技術特性と価格だけで決めるのは早計ですね。
という事で、以下、ラインナップ(+自重)の比較表です。

スクロールできます
番手21アルテグラ
(自重)
22ミラベル
(自重)
21ナスキー
(自重)
22サハラ
(自重)
500170g170g
1000180g175g205g205g
C2000S185g180g210g210g
C2000SHG185g180g210g210g
2500225g205g240g240g
2500S205g
2500SHG220g205g240g240g
2500HG240g
C3000225g205g240g240g
C3000DH270g265g
C3000HG225g205g2400g240g
C3000XG225g
4000270g245g285g280g
4000XG270g245g285g280g
C5000285g270g305g305g
ラインナップ比較

ラインナップが一番充実しているのは意外にも21ナスキーです。
500番とC3000DH(ダブルハンドルモデル)があるのがパッと見てポイントになりそうです。
ただし21アルテグラよりもやや重いため、500番の存在意義が少し薄い。
21アルテグラの1000番と10gしか差がありません。
よって、500番の有無はオマケ程度に考えて良いと思います。
C3000DHについては有無の差が非常に大きいと思います。
「エギングにはダブルハンドルを使いたい」という層がいるからです。
21アルテグラにC3000DHが無いのは、おそらく22セフィアBBとの差別化だと思います。
ここは判断の分かれ目になる部分ですね。

快適に使える期間について

これは使い方や環境、頻度による部分が大きいため一概には言えません。
しかしボディ剛性や防水機構の差から、21アルテグラ>21ナスキー≧22サハラであると言えます。
自己メンテすれば快適に使える期間を長くできますが、安いリールだと自己メンテするメリットが少ないです。
自己メンテするにもお金がかかるからです。

リールにガタがくる要因

  • ショアジギング等のハードな釣り
    SW向けの高剛性リールが良いです。スフェロスSW以上がお勧め。
  • 根掛かりを、リール・ロッドごと引っ張って外そうとする
    タオルでラインを掴んで引っ張るなど、リールに負荷をかけないようにしてください。
  • 砂浜へのリール直置き
    内部に砂が入ると一発でゴリ感が出ます。
    すぐに分解・洗浄・グリスアップすれば解決しますが、初心者がやると悪化させる事もあり得ます。
  • 水を多く浴びる状況での釣り(特に海水)
    船の場合、釣り中は潮を浴びなくても、移動中にざぶざぶかかります。
  • 釣行後に水洗いしない
    ラインローラー部が劣化すると高切れ連発の原因になります。

まとめ

  • 予算1万円以上
    • アジング・ライトゲーム専用にする場合
      22ソアレBBがお勧め
    • サーフで巻きの釣りメインの場合
      22ミラベルがお勧め
    • 汎用的に使いたい場合
      21アルテグラがお勧め
  • 予算一万円未満
    • 防水性能が欲しい場合
      21ナスキーがお勧め
    • 価格優先、防水性能は不要の場合
      22サハラがお勧め

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